ピラティスで痩せない?その理由と効果的な活用法を徹底解説

ピラティスを始めたものの、「思ったより体重が減らない」「痩せる実感がない」などと感じていませんか?

実は、ピラティスは即効性のあるダイエット法ではありません。

この記事では、ピラティスで痩せないと感じる主な理由と、効果的に活用するためのポイントを詳しく解説します。

ピラティスは正しく取り組むことで健康的な体づくりに大いに役立ちます。

こうしたピラティスの特性を理解し、日常生活に取り入れることで、理想の体型に近づけましょう。

ピラティスで痩せないと感じる主な理由

ピラティスの特性をよく知らないと、「痩せない」と感じるかもしれません。ここでは、痩せないと感じてしまういくつかの理由をご紹介します。

1. 消費カロリーが少ない

ピラティスは、筋肉の深層部――いわゆるインナーマッスルや体幹を集中的に鍛えるエクササイズです。
そのため、ランニングやダンス、HIITのような高強度の有酸素運動と比べると、瞬間的なカロリー消費量は少なめです。

たとえば、体重60kgの人が1時間ピラティスを行った場合、消費カロリーはおよそ100〜200kcal程度とされます。
これは、ウォーキング1時間(約200〜250kcal)やジョギング1時間(約400〜600kcal)に比べて少なく、「運動=すぐ痩せる」と考えている人にとっては物足りなく感じるかもしれません。

しかし重要なのは、ピラティスは体を引き締め、代謝を底上げする「土台作り」の運動であるという点です。
消費カロリーの数値だけでは測れない変化が、内側から確実に起こっているのです。

2. 効果が出るまでに時間がかかる

ピラティスの真価は「続けることで現れる体の変化」にあります。
創始者ジョセフ・ピラティス氏は次のように語っています。

「10回で違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回で全てが変わる。」

これは決して誇張ではなく、継続によって姿勢改善・体幹強化・柔軟性向上といった土台の変化”が蓄積され、徐々に体型にも表れるという意味です。

たとえば、週1回のペースで30回のレッスンを受けるには約7ヶ月、週2回でも約3ヶ月かかります。
この間、「体重の数値」にだけ注目すると変化が小さく見えるかもしれませんが、実際には姿勢が整い、筋肉が活性化され、脂肪が燃えやすい体質へと変わっているのです。

目に見える変化は、ある日ふとした瞬間に感じられることが多いので、短期的な結果を焦らず、コツコツ続けることが大切です。

3. 生活習慣の影響

「ピラティスを頑張っているのに痩せない」と感じる人の多くが、見落としがちな要因がここです。
実は、運動による消費カロリーよりも、生活全体の摂取カロリーや代謝のバランスの方が、体重管理に大きく影響しています。

たとえば、ピラティスの後に「頑張ったご褒美」として食事量が増えたり、高カロリーの間食が習慣化していると、せっかくの運動効果も相殺されてしまいます。
また、ピラティス以外の時間をほぼ座って過ごしている場合、日常の活動代謝(NEAT)が少なくなり、総消費カロリーが低下してしまうことも。

ピラティスは、基礎代謝を高め、姿勢を整え、無駄な動作を減らす「効率的な身体の使い方」を教えてくれます。
その効果を最大限に引き出すには、食事・睡眠・日常の動き方なども含めてトータルで生活を見直す意識が不可欠です。

ピラティスのダイエット効果を高めるポイント

ピラティスは“ゆるやかな運動”というイメージが強いため、ダイエットとの結びつきが薄いと思われがちです。
しかし実際には、体の内側から変化を促し、リバウンドしにくく、健康的に痩せられる体づくりに非常に効果的です。

ここでは、ピラティスのダイエット効果を最大限に高める3つの鍵となるポイントを詳しくご紹介します。

1. インナーマッスルの強化による基礎代謝の向上

ピラティスの大きな特徴は、インナーマッスル(深層筋)を集中的に鍛えることにあります。
腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群など、表面からは見えない筋肉にアプローチすることで、体の安定性を高めながら、静かな状態でもエネルギーを消費しやすい体を作っていきます。

基礎代謝とは、何もしていなくても呼吸や体温調整などで使われる「生命維持のためのエネルギー」。
これが高ければ、じっとしていても脂肪が燃えやすくなり、太りにくい体質へと変化します。

特に加齢や運動不足により基礎代謝は年々低下するため、ピラティスは年齢とともに痩せにくくなった人にも有効
無理な筋トレやハードな運動をせずとも、体の芯から引き締めて代謝を底上げすることが可能です。

2. 姿勢改善による見た目の変化

もう一つ、ピラティスの大きな強みが「姿勢の矯正」です。
猫背、反り腰、巻き肩など、姿勢の乱れは筋肉の使い方を偏らせ、結果として脂肪がつきやすくなるだけでなく、実際より太って見えてしまう原因にもなります。

ピラティスでは、背骨の正しいカーブや骨盤の安定を意識しながら動くため、自然と姿勢が整っていきます。
その結果、ウエストのラインが引き締まって見えたり、下腹がスッキリした印象になったりと、数値以上の見た目の変化が期待できます。

特にデスクワークやスマホ使用で姿勢が崩れがちな現代人にとって、ピラティスは**“見た目痩せ”を実感しやすい最適なアプローチ**と言えるでしょう。

3. 自律神経のバランスを整える

ピラティスでは、**呼吸と動きを連動させる「集中と意識のトレーニング」**が重要視されます。
この深い呼吸を通じて、副交感神経が優位になり、心身のリラックス状態が得られるのも、他のエクササイズにはない特長です。

このリラックス効果によって、自律神経のバランスが整い、ストレスが軽減されることで、無意識の過食や暴飲暴食が抑えられやすくなります。
実際、慢性的なストレスはホルモンの影響で内臓脂肪を溜めやすくするといわれており、ストレスケアこそが長期的なダイエット成功の鍵になるのです。

また、呼吸を整えることは睡眠の質向上やホルモン分泌の正常化にもつながるため、体調全体の改善も期待できます。
ダイエットというと「運動」と「食事制限」に意識が集中しがちですが、自律神経の安定も非常に重要な土台だということを、ピラティスは思い出させてくれます。

ピラティスと他の運動・食事管理の併用

ピラティスだけでなく、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を組み合わせることで、消費カロリーを増やし、ダイエット効果を高めることができます。

また、栄養バランスの取れた食事を心がけ、摂取カロリーを適切に管理することも重要です。特に、たんぱく質を意識的に摂取することで、筋肉量の維持・増加に役立ちます。

まとめ

ピラティスは即効性のあるダイエット法ではありませんが、継続的に取り組むことで、基礎代謝の向上や姿勢改善、自律神経のバランスを整えるなど、健康的な体づくりに大いに役立ちます。

他の運動や食事管理と併用しながら、ピラティスを日常生活に取り入れることで、理想の体型に近づけるでしょう。

無理のない範囲で継続し、健康的なライフスタイルを目指しましょう。

※本記事の内容は、以下の公的機関および信頼性の高い医療・学術系サイトの情報を参考にしています。

✅ 1. 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」

✅ 2. 公益財団法人 長寿科学振興財団「健康長寿ネット」

✅ 3. Zen place CIRCLE「専門家もすすめる『シニアこそピラティス』」

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